先日は「シロアリが発生する原因」についてご紹介してまいりました。本日は「シロアリに使用する薬剤」についてご紹介してまいります。
シロアリ駆除に使われる薬剤は、大きく分けて「ネオニコチノイド系」「ピレスロイド系」「フェニルピラゾール系」「ホウ素系」「IGR剤(脱皮阻害剤)」などがあり、それぞれ効果や安全性が異なります。
A:主な薬剤の種類と特徴
- ネオニコチノイド系
- 植物由来のニコチンに似た構造を持つ合成殺虫剤。
- シロアリの神経系に作用し、徐々に麻痺させる。
- 即効性は弱いが、警戒心を与えず巣全体に効果が広がる。
- 合成ピレスロイド系
- 即効性が高く、接触したシロアリをすぐに駆除できる。
- 持続性もあるが、シロアリが薬剤を避ける傾向があるため、巣全体への効果は限定的。
- フェニルピラゾール系(例:フィプロニル)
- 少量でも強力に作用し、巣全体に拡散しやすい。
- バリア工法やベイト工法でよく使われる。
- ホウ素系薬剤
- 木材防腐剤としても利用される。
- 摂取したシロアリの代謝を阻害し、徐々に死滅させる。
- 人体やペットへの影響が少なく、安全性が高い。
- IGR剤(脱皮阻害剤)
- シロアリの成長を妨げ、繁殖を防ぐ。
- 即効性はないが、長期的にコロニーを壊滅させる効果がある。
B:安全性と注意点
- 昔の薬剤(有機塩素系・有機リン系)は強い臭気や毒性が問題でしたが、現在は低臭性・低毒性の薬剤が主流です。
- 人体やペットへの影響は少ないとされますが、施工後は換気を行うなどの基本的な安全対策が必要です。
- DIYで使用できる薬剤もありますが、床下や構造材への施工は専門業者に依頼する方が安全・確実です。
まとめ
- 即効性を求めるならピレスロイド系
- 巣全体を壊滅させたいならネオニコチノイド系やフェニルピラゾール系
- 安全性を重視するならホウ素系やIGR剤
目的や環境に応じて薬剤を選ぶことが重要です。シロアリについてのご相談も是非相馬工業までご連絡下さい。









